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第1回土地活用セミナー(平成12年8月2日開催) 講演摘録
「これからの土地活用(まちづくりからの考察)」
講師:社団法人システム科学研究所専務理事 蟲明真一郎氏
1.地価は上がるか
地価の下落は、依然続いており、特にまちの中心部である商業地の下落率が非常に高い。また、工場の廃業による空家の増加、都心の空洞化が進んでいる。中心と周辺で地価の格差が無くなり、都心のマンション増加により都心部の地価の下落は一層進む。一方で周辺部の地価が割高になっている。今後地価が上がる要因は見つけにくい。
2.土地神話からの脱却
土地区画整理事業や市街地再開発事業といった事業は軒並み行き詰まっている。これらの事業は、整備した保留地、保留床などを売り、事業費にあてるという方法をとっていたが、その土地、床が売れなくなったことがその理由である。新たにこのような事業を興すことが難しくなっている。
現在の再開発事業等では、商業主体はほとんど土地取得をせずに賃貸になっており、それがビジネスとしては正常な方法であろう。高度集積地区周辺の国道の主な店でも、個人地主が所有し、土地を商店主に貸していることが多い。
いいテナントが入っているビル、これは確実に収益が上がる。1億円のビルでは、年間1千万、いわゆる10%の利回りがあり、たとえ経費を引いて5%になっても銀行に預けるよりもずっと利率が上がる。したがって、土地を売買しても儲からない時代になっている。。
3.資産運用としての土地活用に向けて
アメリカの社会に学ぶべき知恵として「地価上昇を前提としない資産価値の高め方」がある。アメリカの住宅は非常に立派な森のような木々が埋まっているが、これは土地の資産価値を上げるためにやっているらしい。建物というのは、年月を得ることによって価値が下がっていくが、資産価値を下げないようにするため、時間がたつにつれて値打ちの出るものをという理由で木を植えている。街区内の各住宅に立派な木々が植えてあれば、町全体が木で埋め尽くされることになり、地域に備わるものとして地域全体の土地の値段も上がっていく。自分の家だけでなく町全体を開発しようという努力をしなければならないという時代に入っている。
また、土地が細かく別れていると使い勝手が悪くなり、悪いイメージがつく。「活用しやすい土地」にするために、集約していくということは、非常に大事である。
4.高度集積地区への提案
油小路の場合、将来を想定してみると、高速道路の高架橋(高さ20m)がある。現在の計画では、高架道路の境界から5mセットバックした空間を含めた建物までの空間が20mとなり、D(道路幅)/H(高架道路の高さ)がおよそ1.0になる。このままであれば、狭苦しい構造になるという問題があるが、15m以上セットバックして高架道路から建物までを30m、D/Hをおよそ1.5とすると、快適な空間を確保していくことが可能となる。よい街をつくっていくためには、土地所有者が個々に進めていくのでは不可能であり、地元住民等が一体となった取組みが必要となる。

5mのセットバック(D/H=1.0)


15mのセットバック(D/H=1.5)

油小路通に高速道路が開通すると沿道歩行者空間が狭苦しくなることが懸念されますが、セットバックの距離によって、快適な空間が確保できます。(研究によればD/H=1.5程度が大通りの快適な空間の目安とされている)


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